月別アーカイブ: 2月 2016

MEISSENメモ(34):マイセン プラーク「アラビアンナイト」のご紹介

マイセン磁器には、古今東西の物語をテーマにした作品が数多くあります。今回は、そのひとつとなる作品「アラビアンナイト」をご紹介します。

「アラビアンナイト」は、現代マイセンを代表する作品を数多く生み出した天才的絵付師、ハインツ・ヴェルナー教授によるものです。シノワズリーの細密画のような繊細なタッチを使った、ファンタジーに溢れる作品です。「アラビアンナイト」は正式には「千夜一夜物語」という題名で、おとぎ話や寓話、逸話、冒険や恋愛話、歴史や探偵物語がアラビア語で綴られた物語集です。妻が不義を働いたため、世の女性をすべて憎み新しい妻をめとっては、翌日には殺してしまうようになったペルシャのとある国の王。の王に嫁いだ才色兼備のシェヘラザードは、一計を案じ毎夜、王に物語を聞かせ、話が佳境に入ったころでその続きを翌日に話すことにしました。王はその続きを聞きたいあまりに、彼女を殺すことを日一日と延ばし、とうとう千一夜になり、最後にはこの賢い妃と、一生幸福に過ごすようになったという内容です。
ヴェルナー教授は、それぞれの登場人物たちを豪華に、異国的雰囲気の漂う華やかな作品に仕上げました。

プラーク「アラビアンナイト-王宮からの逃亡」


焼成も絵付も難しい「磁器」という素材で大きな装飾物を作るには、様々なデリケートな技術が必要です。ヴェルナー教授によるプラークは、現代マイセンのエスプリを感じさせながらも、その技術の中にはマイセンの伝統が脈々と息づいています。流れるような絵付は、現代マイセンの集大成といっても過言ではありません。窓から外へ飛び出した王様とお姫様。丸屋根の王宮がどんどん遠のいていきます。月明かりの中で、二人だけのひとときが始まりました。商品番号:9M206/935012A、額装サイズ:縦94×横86cm


プラーク「アラビアンナイト-空飛ぶ馬」


カーテン、空を飛ぶモチーフ、宮殿、そして岩のモチーフという4つのモチーフは本来ならこの小さなプラークには多すぎます。全ての要素を一貫して絵の縁に「つなぐ」ことにより、「空飛ぶ」馬を描くための十分なスペースを確保しました。馬のあたたかい赤の色と、王宮の冷たいグレーと紫との対比は、「善」と「悪」をあらわしています。愛する二人は、彼女の生を脅かした、年老いたサルタンの王宮から、魔法の馬に乗って逃げ出しています。ドームと壁の冷たい色は、支配者の残酷さを象徴しています。しかし二人は既に、金と空の青の中に浮かんでおり、自由の花が美しい色に輝いています。王子と王女は向かい合ってお互いに喜んでいます。商品番号:68A016/58153A、額装サイズ:縦40×横38cm


プラーク「アラビアンナイト-後宮の庭で」


二人の女性が後宮の庭の泉の影で休んでいます。彼女達は高価な金のカーテンの後ろに隠れて、豪華に飾られたクッションとカーペットの上に横たわり、魔法の鳥が語る美しい王子と愛の冒険物語を、目を輝かせて聞き入っています。対角線で交わる構図になっており、人物は明るい色から暗い色に変化する土台に描かれ、または明るい土台に暗い要素が描かれています。左上、左下、右下の角の空間には、要素が水溶性絵具で描かれています。右上のやや大きめの白い部分には、強い色が必要とされました。商品番号:68A014/58263A、額装サイズ:縦46×横56cm


プラーク「アラビアンナイト-愛する二人」


愛の喜びに浸っている王子と美しい女性。彼らはお互いのことに夢中で、美しい花や豪華な金のカーテン、そして高価な絨毯に至るまで、周囲のものは全てぼんやりとかすんでいます。この作品は、意識的に「後宮の庭で」に対を成すものとして作られています。男性の体に使った濃い色は、少女の優しさ、明るい輝きとのコントラストを成しています。またこの二人を取り囲む要素は、外側に溶けています。右上の濃い色とカーテンの動きで強調した部分は、男性のダイナミックさを強調しています。商品番号:68A015/58263A、額装サイズ:縦46×横56cm
 
 
 
 
 
 
 
*プラークには「アラビアンナイト」の他の物語を描いた作品も数多くあり、このシリーズにはプラーク以外に、カップ&ソーサー、プレート、花瓶、コンポート、ボックス、ランプなどのアイテムがあります。


絵付師 ハインツ・ヴェルナー教授


絵付師 ハインツ・ヴェルナー教授
Prof. Heinz Werner

1928年 マイセン近郊コスヴィヒ生まれ。1943年にマイセン製作所にはいったヴェルナーは、早くから動物や鳥の絵付で頭角をあらわし、すでに1953年には装飾家として認められています。1959年から1962年までは、製作所の活動と平行して、ドレスデン造型大学で学びました。1959年に「芸術の発展をめざすグループ」の設立メンバーとなり、多くの全く新しい作品や、陶板画など磁器芸術に新境地をひらきました。「アラビアンナイト(千夜一夜)」「真夏の夜の夢」「狩り人シリーズ」「ブルーオーキッド」「アーモンドの樹」など、現代マイセンの代表作となったヴェルナー教授の作品は枚挙にいとまがありません。メルヘン、幻想、自然の光と影、夢、それらを生命の充溢の中に描いていきます。

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MEISSENメモ(33):【日本限定】 マイセン 扇型プラークのご紹介

【日本限定】 扇型プラークのご紹介をします。
日本古来の扇のフォームをプラークに仕立て、伝統的な文様を描いた日本限定の作品です。ゴールドとプラチナに映える桜は、春に相応しいプラークです。また幸福のシンボル「ウズラ」や、ブルーオニオンが生まれる前に描かれていた昔の染付など、日本と深いつながりを持つマイセンならではの美しいコレクションです。 額装サイズ:約28×43㎝

「桜」の絵柄




「ウズラ」と「オールドブルーオニオン」の絵柄


*上から扇型額装プラーク
「桜(ゴールド)」(品番58407/602001A)、「桜(プラチナ)」(品番58407/602101A)、「梅とウズラ」(品番58407/358101A)、「オールドオニオン」(品番58407/800701A)
*マイセンの製品は、全国主要百貨店 でお求めいただけます。

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メディア情報:MODERN LIVING No.225

出版社名:ハースト婦人画報社
2016年2月7日発売号
MODERN LIVING(モダンリビング)ウェブサイト

モダンリビング No.225 表紙

 
モダンリビング』は1951年創刊。
家とインテリアのラグジュアリー住宅誌です。
毎号「幸せを実感できる暮らしと空間」を提案しています。
 
229ページの「上質な空間と調和する 豪邸のためのテーブルウエア」に、
マイセンのコスモポリタンの新柄「ロイヤルパレス」が掲載されました。


マイセン コスモポリタン


マイセンの中でも、コンテンポラリーなデザインとモダンなスタイルが特徴の「コスモポリタン」。そのルーツはマイセンの創始者アウグスト強王が、硬質磁器が誕生する前に「金のコーヒーセット」を作らせていたことにあります。その史実にインスピレーションを得て「コスモポリタン」は生まれました。ブルーの柄のプレートは新柄「ロイヤルパレス」です。このグラフィックな図柄のモチーフの源は、アウグスト強王の城であり、マイセン磁器の誕生の地でもあるアルブレヒト城の床のモザイク模様です。コスモポリタンには、ゴールドやプラチナなどさまざまなカラーと柄があり、自由に組み合わせてコーディネートをお楽しみいただけます。
*マイセンの製品は、全国主要百貨店 でお求めいただけます。

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MEISSENメモ(32):デジュネセット「カサノヴァ・インコグニート」

デジュネセット「カサノヴァ・インコグニート」のご紹介をします。
17-18世紀のヨーロッパにおいて、コーヒー、紅茶、そしてカカオを使った飲み物は最高の贅沢として知られていました。それを味わうため、磁器は急速に発展していきます。優れたフォームと絵柄が次々に生まれ、宮廷の話題を独占していました。本作品は、ホットショコラを味わうための、そうした希少なデジュネのセットです。タイトル名の「カサノヴァ・インコグニート」とは、「お忍びのカサノヴァ」という意味。その名のごとく往時の伊達者、ジャコモ・カサノヴァゆかりの風景が細密に描かれています。ジャコモ・カサノヴァ(1725-1798)はヴェニスに生まれ、マイセンゆかりのドレスデンでも数年を過ごしました。ここに描かれた美しい風景は、カサノヴァが生涯愛し続けたと言われるものです。(商品番号:297380/C5508)

デジュネセット「カサノヴァ・インコグニート」


*マイセンのティーとコーヒーのデジュネセットもご紹介します。


ティーデジュネセット「虫たちと花」


素晴らしい貼花で覆われたこのアンサンブルは、汲めども尽きぬ自然の創造力が科学と芸術に結びついた様を見せています。植物と昆虫という自然界の共生が、磁器絵付と造形技術の実り豊かな対話として示されているのです。正確に観察された自然が、フォームと色彩のうちに完璧に反映されています。このような作品は、マイセンでは1740年以来作られてきました。繊細な表現の手本となったのは、マリア・ジビラ・メーリアンがすでに17世紀末頃著していた蛾類・蝶類の変容についての研究に見られるグラフィックな挿絵でした。本作品ではマイセン磁器製作所の芸術がまったく自然な形で一体化しています。マイセンを愛して下さる方々にとって、大きな「目の楽しみ」となることでしょう。(商品番号:20A084/C8201、世界限定50点)


コーヒーデジュネセット「スズラン」


ドレスデン芸術アカデミーの教授で、銅版画収蔵館の館長であったルードヴィッヒ・グルーナーが、1861年に考案したデザインを参考に作られた作品。オリジナルは1862年のロンドン万博でゴールドメダルを授与されています。アウグスト・ロイテリッツによるエンパイアー様式のサーヴィスフォームが映える芸術的な仕上がりです。春を告げる「スズラン」は、幸福の訪れを象徴しています。(商品番号:233182/S0912、世界限定:25点)

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